高機能なお車

 最近の車は便利な装備がてんこ盛り、まさに至れり尽くせりです。ところがその機能を過信しすぎると思わぬ痛い目に逢うことがあります。当社のお客様の失敗例ををいくつかご紹介しましょう。

バックカメラ
バックカメラ

 近年カーナビの普及に伴い急速に装着率が高まっているのがバックカメラ。カーナビの画面に映る後方の視界は、車庫入れや縦列駐車が苦手な方には強い味方です。しかしあるお客様が画面を見ながらバックしたところ、ミシミシという音とともに後ろのガラスがバリッと割れてしまいました。何事かと状況を確認すると、車両の後方に枝ぶりの良い木が生えており、バックをしてその枝をガラスが押して割れてしまったのです。ほとんどの車のバックカメラは車両後部のナンバープレートの近辺に取り付けられています。したがって、車の上半分は画面には映りません。このお客様は画面に映る映像を信頼するあまり目視による後方確認を怠ったため、後方の大きな木の枝に気付かなかったのです。

 また、別なお客様は60km/hで走行中に脇から飛び出してきた車に側面から衝突され、ブレーキを踏む間もなく道路脇の街灯をなぎ倒し車は大破してしまいました。ところが、全損になるほどの大事故にもかかわらず、エアバッグが開かなかったのです。お客様がシートベルトを装着していたため最悪の事態には至りませんでしたが、シートベルトの形状がそのまま体に青あざとして残るほどの強い衝撃で、お客様も背筋を寒くしておられました。街灯の他にはぶつかっておらずその柱が細かったため、エアバッグのセンサーが捉えきれなかったようです。大きな事故の割にエアバッグが開かなかったという例は、他にいくつもあります。エアバッグは安全をもたらしてくれますが、絶対ということはないようです。
 他にも、カーナビの画面に見入ってしまい追突したとか、4WD車で凍結路をスピードを出し過ぎて事故を起こしたとか、高機能が故にトラブルになったという例は枚挙に暇がありません。どうぞ車の機能を過信しすぎず、ご自身の注意力により安全運転を心掛けていただきたいなと思います。

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